舞台恐怖症

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2月6日(木)
アルフレッド・ヒッチコック監督『舞台恐怖症』(1950年)U-NEXTで鑑賞。

演劇学校に通う女学生イヴ(ジェーン・ワイマン)は、友人のジョナサン(リチャード・トッド)の告白を聞く。
彼の愛人の女優シャーロット(マレーネ・ディートリッヒ)が夫を殺してしまい、その後始末をしようとして屋敷に行き、女中に目撃されて逃げてきたと言う。
当然のように犯人扱いされた彼を、イヴは海辺の家に住む父(アラステア・シム)に匿うよう頼む。
そして、シャーロットの女中を買収し、従妹のドリスとしてシャーロットの身辺を探る。
が、偶然知り合った刑事スミス(マイケル・ワイルディング)が彼女に付きまとうので、せっかくの潜入捜査がバレそうになる‥‥。

原題は『Stage Fright』。
原作はセルウィン・ジェプソンの短編小説『Man Running』。
「stage fright」とは、本来は「アガリ症」の意味だが、この邦題で正解だと思う。
日本では劇場未公開だったが、後にテレビ放映・ビデオソフト化された。
話はなかなかおもしろかったが、ヒッチコック監督は本作を失敗作と断じている。
理由はヒロイン役のジェーン・ワイマンの演技で、撮影中、マレーネ・ディートリッヒと比べて、自分は美しく撮られていない、と何度も泣いたらしい。
本当の話なら、呆れるしかない。
ジェーン・ワイマン演じる「イヴ」は平凡な学生で、マレーネ・ディートリッヒ演じる「シャーロット」は魔性の女なのだ。
マレーネ・ディートリッヒは美人ではないが、やはり迫力がある。
ジェーン・ワイマンは、後に第40代アメリカ合衆国大統領となったロナルド・レーガンの最初の妻で、ロナルドの大統領就任以前に離婚している。
離婚歴4回(これはハリウッドでは珍しくない)。
1948年、『ジョニー・ベリンダ』で第21回アカデミー賞主演女優賞を受賞。
1940年代から50年代にかけて活躍したらしいが、僕は全く知らなかった。
つまり、歴史に残れなかったのだと思う。

この記事へのコメント

はろ
2025年02月07日 20:00
この映画のジェーンワイマンは、魅力的だと思いますし、なんとなく伝わった話が本当とも思えなくて。すごく魅力的な女優さんだと思います。エドワードGロビンソンとの共演もあります。