谷から来た女

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6月14日(土)
桜木紫乃『谷から来た女』(文藝春秋)読了。

赤城ミワはアイヌ人で、アイヌ紋様デザイナー。
背中に、14歳の時に父親に入れられたアイヌ文様の刺青を背負っている。
彼女を巡る6つの物語。
『谷から来た女』2021年。大学教授の滝沢は、テレビ局の番組審議会でミワと出会う。
大人の恋愛を楽しむ二人だったが‥‥。
『ひとり、そしてひとり』2004年。アクセサリーショップとセクシーパブで働く千紗は、夜のすすきのでデザイン学校の同期・ミワと再会する。
『誘う花』1999年。教育通信の記者・譲司は、取材で出会ったミワの小学生の弟・トクシがいじめられていることに気付く。
『無事に、行きなさい』2015年。レストランシェフの倫彦は、ミワとの将来を信じながらも、どこか遠さを感じている。
『谷へゆく女』1982年。母を亡くした中川時江は、高校卒業と同時に、文通相手の赤城礼良を頼って北海道へ向かう。
『谷で生まれた女』2023年。北海道テレビプロデューサーの久志木は、ミワのドキュメンタリーを撮影するが‥‥。

桜木紫乃氏の本はこれが34冊目。
実在のアイヌ文様デザイナー、貝澤珠美氏をモデルにした小説。
貝澤珠美氏は本書の装画を手掛けている。
桜木紫乃氏は、「貝澤珠美さんとの出会いがなければ書けなかった」と語っている。
「赤城ミワ」という女性が謎めいていて、なかなか魅力的だった。
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