小説家の映画

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6月17日(火)
ホン・サンス監督『小説家の映画』(2022年)U-NEXTで鑑賞。

韓国。
有名作家のジュニ(イ・ヘヨン)は、長らく執筆から遠ざかっていた。
音信不通になっていた後輩を訪ね、その旅先で第一線を退いた人気女優のギルス(キム・ミニ)と出会う。
初対面ながらギルスに興味を持ったジュニは、彼女を主役にした短編映画を撮りたい、との提案を持ち掛ける。
かつて名声を得ながらも内に葛藤を抱えた2人の思いがけないコラボレーションの行方は‥‥。

原題は『소설가의 영화』、英題は『The Novelist's Film』。
第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞。
モノクロ、92分。
僕がホン・サンス監督の映画を見るのはこれが21本目。
やはり恋愛要素はないが、ひたすらおしゃべりをしている映画。
他に、ソ・ヨンファ、パク・ミソ、クォン・ヘヒョ、チョ・ユニらが出演。
ホン・サンス監督の映画にはストーリーらしいストーリーがない。
エンタメ性、フィクション性を排除し、生々しい人間の生活と会話を描こうとする。
にもかかわらず、主人公はしばしば激情にかられ、相手を傷つける物言いをする。
僕はそこに著しいフィクション性、言い換えれば「作り物臭さ」を感じるのだが、ベルリン国際映画祭の審査員たちはそうではないのだろう。
ホン・サンス監督の映画がヨーロッパで高く評価されることが、僕にはどうしても理解できない。
21本見ても、理解できない。

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