言語の本質


7月3日(木)
今井むつみ+秋田喜美『言語の本質』(中公新書)読了。
慶応義塾大学環境情報学部教授の今井むつみと、名古屋大学大学院人文学研究科准教授の秋田喜美が、オノマトペの研究から言語の本質に迫る。
「言語の本質」なんて随分大袈裟なタイトルを付けたなと思ったが、中身はちゃんとそうなっていて、感心した。
さすがに2024年度新書大賞だけのことはある。
オノマトペが幼児の言語習得を助けるというのはまさに卓見で、日本語以外の様々な言語の例によりその説得力が増した。
「記号接地問題」というのが出てきた。
AIは言語を習得した。
「イチゴ」は「果物」「赤い」「甘酸っぱい」とちゃんと理解した。
が、それは他の言葉に言い換えただけ。
「イチゴ」の味、舌触り、手に持った感触を、AIは知らない。
それで「イチゴ」を理解した、と本当に言えるのか?
人間はオノマトペによって、実物と接地する。
赤ちゃんにとって、「イヌ」は抽象的な言葉だが、「ワンワン」は実際に耳にしている言葉で、つまり実体験に基づいている。
つまり「接地」している。
そこから、「接地」していない抽象的な言葉の習得に進んでいく。
まずスタートは「接地」した言葉でなけれぱ、言語の習得は難しい。
いちいち納得できる話で、全269ページがおもしろくてたまらなかった。
傑作です。
お薦めです。
キャラメルボックス創立40周年記念公演①『さよならノーチラス号』の稽古13日目。
川崎悦子先生が来て、ダンスのブラッシュアップをしてくださいました。
これでダンスはすべて完成!
『さよならノーチラス号』と『ナナメウシロのカムパネルラ』の2本で3曲。
ガンガン練習して、カッコよくしたいと思います。
その後は、1場から尻取り形式の復習で、3~4場まで進みました。
明日も頑張ります!
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