スオミの話をしよう

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10月26日(日)
三谷幸喜監督『スオミの話をしよう』(2024年)Netflixで鑑賞。

豪邸に暮らす著名な詩人・寒川(坂東彌十郎)の新妻・スオミ(長澤まさみ)が行方不明となった。
豪邸を訪れた刑事の草野(西島秀俊)はスオミの元夫で、すぐにでも捜査を開始すべきだと主張するが、寒川は「大ごとにしたくない」と拒否する。
やがて、スオミを知る男たちが次々と屋敷にやってくる。
誰が一番スオミを愛していたか、誰が一番スオミに愛されていたか、安否そっちのけで熱く語り合う男たち。
しかし、男たちの口から語られるスオミはそれぞれがまったく違う性格の女性だった‥‥。

フィクションは事実ではないから、フィクショナルになる。
言葉を変えれば、嘘っぽくなる、作り物めいて見える。
現実から逸脱したSF、ファンタジー、ホラーはその危険性が高くて、だからこそ、現実感を大事にして作る。
その点、ハリウッドの姿勢は非常に見事で、『アベンジャーズ』シリーズなど、よくあそこまでリアルに作るものだと感心する。
コメディもシリアスなドラマに比べるとフィクショナルになる危険性があるので、ビリー・ワイルダー、二―ル・サイモン、山田洋次さんは本当に凄いと思う。
しかし、三谷さんの映画はどれもフィクショナルで、本作も最初のシーンからとても現実とは思えなかった。
まあ、福田雄一監督のようにハナから現実感の追求を放棄している人もいるが、三谷さんもそれと同じで、「これは三谷ワールドだ」と言うのなら、特に文句はない。
そういう映画も映画だと思うし、中には楽しめるものもある。
『ロッキー・ホラー・ショー』とか、『ブルース・ブラザース』とか。
三谷さんが監督した映画で、僕が楽しめたのは『ステキな金縛り』の1本だけ。
三谷さんが脚本だけという映画なら、『十二人の優しい日本人』『笑いの大学』の2本もおもしろかった。
映画は芝居やテレビドラマに比べて、より高度な現実感が必要で、この3作のみは合格ラインに達していたと思う。
他の出演者は、
十勝左衛門/松坂桃李
小磯杜夫/瀬戸康史
魚山大吉/遠藤憲一
宇賀神守/小林隆
乙骨直虎/戸塚純貴
薊/宮澤エマ
などなど。

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