貧困と脳
1月14日(水)
鈴木大介『貧困と脳』(幻冬舎新書)読了。
子供・女性・若者の貧困問題をテーマにした取材活動を行い、『最貧困女子』『老人喰い』などを出版したルポライター・鈴木大介による、貧困問題への新たな提言。
非常にタメになった。
鈴木大介氏は9年前に脳梗塞を発症し、高次脳機能障害となった。
脳の機能が低下し、不自由な脳になったおかげで、『最貧困女子』の取材の時に理解できなかった、取材対象者たちの愚かな振る舞いが一気に理解できた。
働かない、遅刻する、ドタキャンする、最優先でやらなければならないことをやらない‥‥。
生まれつき脳の機能が低い人、鈴木氏のように病気などで脳の機能が低下した人。
彼ら、不自由な脳を持った人たちは、普通の人にできることができない。
だから、働きたくても働けない。
結果、貧困に苦しむ。
鈴木氏が自身の体験に基づいて、なぜ遅刻するのか、なぜ役所に提出する書類が書けないのかなど、様々なケースを分析していた。
まさに目から鱗だった。
たとえばワーキングメモリの機能が低下すると、3ケタの数字が覚えられなくなるし、探し物をしている時、何を探しているかわからないなるし、文章を読んでいる時、周囲の物音に気が散ると、もうどこを読んでいたかわからなくなる。
それで仕事ができるわけない。
多くの人に読まれるべき本。
お薦めです。
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